Magnetspiele   

Magnetspiele/マグネットシュピーレ社
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 ・マグネットシュピーレ社とは 

 ・マグネットシュピーレ社の歴史 

 ・マグネットシュピーレ社の玩具  

 ・マグネットシュピーレ社の考え 

 ・マグネットシュピーレ社製品の紹介 



マグネットシュピーレ社とは

《社名について》
正式な社名は『Oberschwaebische Magnetspiele』。"Oberschwaebische" は、Oberschwaben地域(南独)に位置するという古い表現だそうです。ニキティキでは、社名を簡略化し、マグネットシュピーレ社 と呼称しています。


今ではマグネット付の木製パーツで造形を楽しむ玩具は、多くのメーカーが手がけていますが、このマグネット遊びを玩具業界で初めて開発したのは、南独バーデンビュルテンブルク州ブライテンタール(Breitenthal)市のマグネットシュピーレ社です。その創業者、ペーター・シャッケルト(Peter Schackert)氏と、カリン(Karin)夫人は、これまで100点 以上のセットやゲームを開発、そのアイディアと高い品質は、業界で広く認められています。マグネット付木製パーツの色と形の種類が豊富なので、子どもたちは、遊びを通して色と形の特性を認識し、自由にパターンをつくり出す遊びを満喫する事ができます。マグネットシュピーレ社は、この玩具に加え小さな子どもがアルファベットや、数を遊びながら学べる教材やボードゲーム等も多数開発しています。




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1.  シャッケルト夫妻 2009年 
2.  見本市のマグネットシュピーレ社 ディスプレイ





マグネットシュピーレ社の歴史




1974年以来、ペーター シャッケルト(Peter Schackert)氏の経営するMagnetische Lehr- und Arbeitsmittel 社はマグネットを使用した教材や工業製品のパーツ等を生産する会社でした。1976年、日々の作業の中で、シャッケルト夫妻は、自社製品のノウハウを取り入れたシンプルで美しいマグネット付の木製玩具の可能性に気付き、新しい玩具の考案にこぎつけました。それは木のパーツにマグネット板を張りつけ、メタルの板の上で色々な造形遊びができる、当時では全く新しい発想の玩具でした。従来のパーツを並べてゆくモザイク遊びと異なり、板の上に並べたパーツが、簡単にはくずれないので、まだ手先が上手に使えない小さい子どもにも、パターン遊びができます。作った絵柄を壊さないで、そのまま残したり、垂直に立てて壁に飾ったりすることも可能です。

自分達の新しい玩具に自信を持った夫妻は、1977年社名を Oberschwaebische Magnetspiele (以下、マグネットシュピーレ)社と改め、玩具メーカーとして再出発する事を決断したのです。 1978年には、ニュルンベルク国際玩具見本市の出展にこぎつけましたが、当初は木製玩具メーカーが集まるホールに展示スタンドを確保できず、ゲームや、本を探す人達が訪れる少し離れたホールM での出展となりました。そのため、最初の3年間、ニキティキはその存在に気付くことが出来ませんでした。 しかし、1980年、見本市終了後に訪れたミュンヘンの玩具店でマグネットシュピーレ社のマグネットセット(写真1. NTカタログno.140-1)に出会いその素晴らしさに感動し、すぐ購入。重い手荷物になりましたが日本に持ち帰りました。そしてその翌年の1981年2月、ニキティキは見本市でマグネットシュピーレ社のスタンドを訪ね、取引がはじまりました。

出発当初は毎年セットのバリエーションを増やしていったマグネットシュピーレ社ですが、やがて夫妻は、様々な独特のアイディアを組み込んだ木製のボードゲームを毎年開発し、ボードゲームのメーカーとしても業界で一目おかれる存在に成長しました。マグネットシュピーレ社のゲームは、いずれもマグネットの効用を取り入れています。毎年見本市で発表される新作ゲームを、欧米の多くのファンが楽しみに待っているそうです。ミュンヘンで求めたマグネットセット(大)はパッケージも内容も全く変らないまま、ずっと生産が続けられ、今なおニキティキの定番商品となっています。

〈余談〉
百人一首や、囲碁、将棋が盛んな日本ですが、残念ながら、新しくルールを理解しなければならない外国のボードゲームを広く普及させるのは簡単ではありません。ボードゲームを家族や友人で熱中して遊ぶ慣習は、ヨーロッパと比較して、日本ではとても少ないようです(日本人は忙しすぎるのかも知れない、というのは、ドイツの大手ゲームメーカーの日本担当者の見解です)。



[マグネットシュピーレ社の特別な技術]
 *パッケージがプレイボードにもなるようなスチール缶パッケージを1990年にメーカーとして初めて採用
 *スチールボードにマグネットゲームを印刷
 *木材(特にカエデ材)に印刷する技術

[取得した特許]
 1. フローカード (学習キット Flocards)
 2. 回転マグネット(ゲーム Zauberlehrling 「マジックマイスター」用)
 3. マグネットゴマ
 4. マグネットストッパー付き回転マグネット (ゲーム Piratenkreisel 用)

[ゲームの受賞歴]
◎ kinderspiel des Jahres ドイツ年間キッズゲーム大賞
 2007年 受賞品 Beppo der Bock 「やぎのベッポ」
◎ Deutscher Lernspielpreis ドイツ教育ゲーム賞
 2010年 受賞品 Schollenhuepfen 「白クマゲーム」
 2011年 受賞品 Katz komm raus 「でてこい、ネコ」
 2012年 受賞品 Rally-Fally 

 




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1.  マグネットセット(大)このセットのパッケージの女の子は、今では40歳半ばになられていると思うと、その歳月の長さに、
   そしてきちんとしたもの作りにこだわるMS社の心意気に、あらためて感動を覚えます。 
2.  kinderspiel des Jahres ドイツ年間キッズゲーム大賞
3.  Deutscher Lernspielpreis ドイツ教育ゲーム賞
4.  Beppo der Bock 「やぎのベッポ」
5.  Schollenhuepfen 「白クマゲーム」
6.  Katz komm raus 「でてこい、ネコ」
7.  Rally-Fally 


 





マグネットシュピーレ社の玩具の4つのカテゴリー 



1.  Legespiele/モザイク遊びシリーズ
マグネット付きのパーツをスチール板の上で並べて遊ぶアイテム各種。木箱入りや携帯に便利な軽量缶入りセットに加え、補充用としてパーツだけのアイテムもあります。パーツには幾何図形のほかに動物や木や人など具象的な形のシリーズもあり、スチール板の上だけでなく、冷蔵庫などに貼り付けることもできます。3枚に分割された絵を組み合わせを変えて並べて遊んだり(写真-1)、正方形のパーツの絵をつないで一つの形にする(写真-2)ゲーム的な要素を加えたもの、細長いパーツを使って迷路のように玉の通る道を作る遊び(写真-3)も、このカテゴリーに含まれます。


2. Lernspiele/ラーニングシリーズ
教材としても使えるセット各種。たとえば計算やアルファベットや物の形や色や数。身の回りの様々な物の分類を、遊びの感覚で学ぶシリーズ。中でもFlocard(写真-4)は、2歳から7歳まで、年齢に応じたシリーズが豊富にそろっています。小学生の受験などがないドイツで、小さい頃から遊びの一つとして、こういう遊具がヒット商品として普及し、需要が多いということは、子ども達が身の回りの物をしっかり識別する生活の知恵を身につけてゆくことを大切にしているからかもしれません。このカテゴリーの商品群の豊かなアイディアと質の高さを、シャッケルト夫妻は誇りにしています。


3. Kinderspiele/ボードゲーム 
マグネットの効用をいかし多様なアイディアを基に開発されたボードゲーム(写真-5)。マグネットシュピーレ社ならではの商品群で、パーツの小道具にも工夫がこらされた独自のものが多いのも、このカテゴリーの特色です。2007年に「やぎのベッポ」が、ドイツの有名なボードゲームの賞(年間で一番優れていると評価されたゲーム 1点にのみ与えられる賞(Kinderspiel des Jahres)を受賞し業界の注目をあびました。


4.Klassiker in grosser Ausfuehrung fuer Senioren/世代をこえたジャンボクラシックゲーム
昔から伝えられているクラシックなボードゲームを、大きなサイズで製作した商品群。マグネット付きのパーツなので、盤を壁に設置して遊ぶことも可能。本来は年配の方達がグループで遊ぶときの遊具として開発されたものですが、幼稚園や学校、老人クラブ、手に障害を持つ人達の遊具として今では広く求められています(写真-6)。

以上の4つのカテゴリーの商品群は、ほとんど同じ量の需要があり、どのカテゴリーもマグネットシュピーレ社にとって大切な意味を持っているとシャケルト夫妻は語っています。



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マグネットシュピーレ社の考え


マグネットシュピーレ社(以下MS社)が玩具の開発に際して重要なポイントと考えているのは、玩具の品質と遊びの発展性です。 MS社のほぼすべてのアイテムが「SPIEL GUT」の称号を与えられています。MS社の商品は、後発のマグネット遊具に比して高価であることは、夫妻も認めています。 「私たちは、できる限りよい品質にするための努力を惜しみません。品質の保持を一番大切と考える中で、当社の価格は必然的に他社より高価になっているのでしょう。でも、価格を抑えるために、品質を落とすことはしたくないと考えています。毎年世界中で1000種以上のボードゲームが市場に出てくる激しい競争を勝ち抜くため、生産を中国など、アジアに移すメーカーが増えてますが、自分達は高い品質を保持するために、あくまでドイツ国内での生産にこだわってきました。長くいつまでも遊べる玩具なので、高価でもその価値は十分にあると考えています。」と夫妻はいつも胸を張って語ります。 アイディアの豊富なカリン夫人は、玩具の開発に大きな力を発揮します。MS社のアイテムは、ほとんどすべて夫妻の共同作品といえるでしょう。美しい仕上がりのマグネット玩具は見本市でも注目をあび、良い玩具にこだわるヨーロッパの玩具店の間に広く普及しています。


以下は2016年のシャケルト夫人の便りからの抜粋
『マグネットシュピーレ社はいわゆる大きなメーカーではありません。アイディアの商品化にあたっては、そのパーツをそれぞれ正確に美しく生産できる下請けと共同で開発します。販売は学校や幼稚園に販売ルートをもっている業者や玩具店へ任せています。ネット販売を含む、個人への直接の販売は、一切行っていません。日本をはじめ欧米の豊かな国々の輸入代理店への輸出も、売り上げの多くを占めています。 現代の子ども達は小さい頃からスマートフォンやコンピューターゲームに夢中です。でもそれが成長期の幼い子ども達に適した遊びではない事は明白です。幼児の脳や運動能力の発達や周囲の人達とのコミュニケーション能力を育てるためにも、マグネットシュピーレ社の玩具はなくてはならない玩具と私達は確信しています。 私達には3人の息子がいます。長男は32歳になりました。(2016年現在)。彼らが学生だった頃、毎年、年に一度だけ、クリスマスの前の一週間、街の人達を対象とした直販セールを行っていました。それは息子達のお小遣い稼ぎになりました。息子達は現在、自分の専門分野で活躍しているので、その直販セールも今は行っていませんが、彼らは両親の仕事の価値を認めているので、いずれ、3人のうちの一人が、マグネットシュピーレ社を引き継いでくれると信じています。でも、私たち二人は、仕事への意欲をまだまだ持っています。息子が会社を引き継ぐのは、きっともう少し先の話になる事でしょう』



 




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