コリントゲーム
60cmH


(原名 Bagatelle/NTカタログno.191)
コリントゲームは1925年、初代社長ユシラ氏の自宅地下室の工場で生まれた。当時、仕事を手伝っていた兄弟のヒューゴ(Hugo)氏が当時の様子をこう語る。「彼(ユシラ氏)はある箱を持って現れて言った。“これはちょっとしたものだよ”そのゲームはアメリカの四角いゲームで、私たち兄弟はこの四角いゲームに触発され、私たちのイメージのゲーム作りに熱中。何度も試作を繰り返し、今のようなデザインに到達。やがてそれが主力商品になったんだ。」
そのゲームはいわゆる「コリントゲーム」で知られるBagatelleの一種であり、ユシラ氏はローマの幸運の神の名に因み“Fortuna”と名付けた。古代、地中海地方に伝わっていたゲームが起源と言われているこのゲームのアイデアは中央・北ヨーロッパへ広がり18世紀にフランスの宮廷で流行った室内用ゲームが原型となり、19世紀になるとフランスからアメリカ、カナダへ広まった。そして20世紀初めにはシカゴ近郊で人気沸騰した。フィンランドではBagatelleというより“Fortuna Game”という呼び方が一般的。それはユシラ社の知名度の高さを物語っている。スウェーデンとデンマークでは「スオミゲーム」として販売され、イギリスでは“Corinthian Bagatelle”として定着、これはイギリスにおける販売店だった「コリント商会」の名前に因んでいる。そして一般庶民から王室まで文字どおりイギリス中で大流行した。日本で一般的に知られている「コリントゲーム」という名称はイギリス経由で日本に入って来た所以。

 

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